ファミリービジネスは、その名の通り血縁関係にある者が株式の多数を保有する、または取締役会の過半数を占める会社のことを指します。業歴100年以上続く会社は日本で2~5万社あるとも言われ、その大部分がファミリービジネスです。 ファミリービジネスは、上場企業であれ非上場企業であれ、オーナー経営であるがゆえに、非ファミリー企業とは異なった経営課題が存在します。
たとえば、後継者をいかに見つけ、いかに育て、いかにステークホルダーの同意を得て事業を引き継ぐか。その企業存亡を賭けた大テーマとなります。特に、現社長がその会社の創業者や中興の祖であった場合、その存在の大きさゆえに難易度はさらに上がります。また、事業を引き継いだ者が、その会社のコアテクノロジーを時代にあわせて応用し、新しい事業や商品、サービスを作っていくことを『第二創業』と呼びますが、これもその成否が企業の存亡を決めてしまいます。
弊社はこのファミリービジネスが直面するさまざまな経営課題をご一緒に解決してきました。そしていずれの顧客企業ともその後長い間お付き合いしながら、その時々の経営に関してご支援、ご相談をしてきております。ファミリービジネスは一過性の、その時限りのお付き合いでは、解決できない課題が多いという実感です。なぜなら、その企業の持つ、ファミリービジネスでこそ奉じることができる、創業の心であったり、思想や理念を深く理解する必要があるからです。弊社はそれを理解し、ご一緒に経営をよくしていくお手伝いを得意としております。
後継者育成は企業ごとに経営環境や後継者の状態が異なりますので、その企業ごとの状況にあわせて設計する必要があります。弊社では、後継者育成にあたっては下記のフレームワークを活用します。「経営知識」のところはMBAで学ぶことはできますが、「実践知」の部分はまさに実践でしか学べません。弊社は、実践でしか身につかない、こうした実践知こそが後継者にとってもっとも価値があると考えています。弊社独自のフィールドスタディやコーチング手法を用いて、実践知を身につけていただくことが特徴です。
前記の通り、ファミリービジネスの後継者は実践を通じて経営の実践知を習得していくことが肝要ですが、そのために、いきなり全社のトップに就任するのではなく、その前に会社の一部を分社化して、そこの社長を務めてウオーミングアップすることから開始することが効果的と考えます。もちろん、子会社があればそこを活用することもできるでしょう。弊社のメンバーが社外取締役になり、まさに二人三脚で経営の実践を行い、実践知を身に着けるご支援をします。
また、社内に適切な承継者がいない場合は、M&Aを使って会社存続をはかるケースもあります。弊社は社長様の右腕(フィナンシャルアドバイザー)となって、M&Aのご支援を行います。
第二創業とは、ファミリービジネスの後継社長が、これまでの既存事業とは分野、技術、サービス商品が異なる新事業を立ち上げ、承継した会社の成長を行うことです。第二創業には、当然ながら経営者として総合力に加え熱意が必要です。弊社はこれまでにご説明したさまざまな手法を使いながら、ご一緒に第二創業を成功に導きます。
※詳細は拙著「成功しているファミリービジネスは何をどう変えているか」をお読みください。